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インタビュー/
開発秘話

GX特高変電所

GX特高製品×スマート保安で
想像を超える未来を切り拓く

生産統括本部 生産技術部 施設課 専任課長
大西 祐次さん
生産部門を統括し、サステナビリティ経営を軸として、生産計画の立案・トレース、生産課題の対応などを担う。

沼津事業所内のGX特高変電所に来場されるお客様の反応や、関心の高い点はどのような部分でしょうか?

昨年度は120社を超えるお客様にご来場いただきました。今年度も6月時点ですでに来場社数30社を超えています。多いときは毎週のように見学会が入っているんですよ。

お客様のもっとも関心が高いのは、やはり「6年延伸」ですね。GX特高変電所では、停電を伴う年次点検を、従来の1年に1回から6年に1回に延伸することができました。途中の5年間は無停電で点検ができるので、休日出勤する必要もなく、これは大きな魅力だと思います。

「3年延伸は、主任技術者制度の運用に記載があるのでわかるが、どうやって6年延伸を実現できたのか?」とストレートに聞かれることが多いです。

- どのようにして「6年延伸」を実現できたのでしょうか?

私たちのこれまでの取り組みが、経済産業省所轄のNITE(製品評価技術基盤機構)スマート保安プロモーション委員会に認められ、6年の延伸を実現できました。

「NITEの審査を受ける必要があるのか」といったご質問には、沼津事業所で取り組んできたものと同等の製品を納めていただければ、NITEの審査を受けなくても、保安規定の改定は可能だとご説明しています。

- 「絶縁監視」に関心を持たれているお客様も多いようですね。

そうですね。「絶縁監視」についてよく聞かれる質問が2つあって、1つは「変圧器のガス分析はなぜ水素だけなのか?本当に水素だけで大丈夫なのか?」という疑問です。

水素を監視している理由は、変圧器の内部で部分放電が発生するとガスが発生し、その中に水素が含まれていることが解っているからです。この水素ガスの数値を常時監視し、予兆診断をしています。

もちろん水素以外のガスを検知するセンサもありますが、計測精度の高さを求めることで、導入コストが上がってしまいます。水素センサでしたら安く導入できますし、水素を検知するだけでも、絶縁劣化を判断することはできます。GX特高変電所では、まずは水素ガス濃度を測定し、数値に異常が出れば、詳細な点検をする流れになっています。

もう1つは、TEVセンサについて「原理を詳しく教えてほしい」というお客様もいらっしゃいます。変圧器のタンク壁などに後付けができることから注目されています。

TEVセンサとは、変圧器の劣化で発生する部分放電により放出される微小電流を検知する電磁波センサのこと。当社ではこのTEVセンサを用いて、部分放電検出器を開発しました。

老朽化した設備にこのTEVセンサ・H2ガス検知器を取り付ければ、設備を停止することなく、絶縁破壊の予兆を確認し、予防保全(CBM/Condition Based Maintenance)につなげることができます。

この2つについて質問されることが多いですね。電気主任技術者さんや電気設備の維持管理を担当されている方など、電気設備に詳しいお客様から鋭いツッコミが入ることが多々あります(笑)。

- 「塗装レス配電盤」に興味を示されるお客様も多いと聞きました。

そうですね。本当に腐食に強いのか、価格についても気になるようです。

- 実際、本当に腐食に強いんですか?

はい、強いですね。塗装レス配電盤をGX特高変電所に設置してまだ3年ですが、塩害地域の過酷な環境下にもかかわらず、腐食はすすんでいません。また、この塗装レス盤で採用しているZAM鋼板という素材を、10年前に太陽光の架台として沿岸地域にも設置していますが、今なおまったく腐食していません。本当にこれは腐食に強いです。

販売はまだされていませんが、まもなくリリースされる予定です。

- 価格は塗装盤と比べていかがでしょうか?

リリース前ですので正確な数字は申し上げられませんが、従来製品よりはやや高めの価格設定となる見込みです。

初期費用としては割高ですが、塗装盤は塗装の剥がれや錆びによって、塗り直しのメンテナンスが必要になります。その点、塗装レス盤はそういったメンテナンスが不要で耐用年数も長いので、 長期的なスパンで考えると、トータルコストを抑えられると試算しています。

また、塗装レス配電盤は製造過程で発生するCO2の排出を抑えることができる、環境にやさしい製品です。ICPを導入している企業にとってもメリットは大きく、まさに環境配慮型製品といえます。

GX特高とスマート保安を導入したことで、維持管理上のメリット、改善された点は何がありますか?

日常点検が週1回2人体制から月1回1人体制になったことで、他の点検に人を割けるようになりました。このメリットは大きいと思います。

改善点としては、ペーパーレス化によって点検業務が効率化されたことです。従来は点検内容を紙に記録した後、PCに手入力していました。雨の日の点検では、記録した紙が雨に濡れて文字が滲んでしまったり、風で飛ばされるといったアクシデントも…。

導入後はタブレットで点検帳票が管理できるため、作業工数は短縮化され、記録内容の品質のバラつきもなくなりましたね。

GX特高とスマート保安を導入し、停電点検期間が延伸されたことで、生産体制や工場稼働率などに関して、どのような効果が出ていますか?

年1回の停電点検が6年に1回に延伸したことで、5年間は無停電点検となります。これまで長期休暇中に行っていた年次点検を平日に実施できるようになり、休日出勤者を減らすことが可能となりました。

点検は当社のグループ会社に委託していますが、GX特高の点検が減った分、お客様の点検に回れるのもメリットです。

サブ変電所については、今のところ従来通りの1年点検ですので、生産への影響は大きく変わっていません。ただし、サブ変電所も更新完了分からは、3年または6年の点検延伸ができるので、今までのような全停電した点検ではなく、部分停電で点検ができるため、点検の準備もラクになりますし、各工場の操業や生産に寄り添った部分停電が可能になると思います。

スマート保安において、今後、どのようなサービス・機能があると、さらなる省力化等につながると思いますか?

盤内の汚れや落下物・匂いを確認できるセンサーです。その鍵を握るのは「匂い」なんですね。ビニールが溶けるような何かが焦げた匂いなんですが、その匂いを検知する嗅覚センサがまだまだ開発途上なんです。

この嗅覚センサがあれば、月1回の通常点検を2〜3ヶ月に1回に延伸できると思います。現在、DX部隊が研究開発に取り組んでいて、すでに実証実験を始めています。

あとは、高圧ケーブルの劣化を予兆できる診断技術です。絶縁状態を常時監視しているのですが、水トリー現象といって、ケーブルの中に水が侵入すると、絶縁が破壊されてしまいます。 これを事前に予兆診断できれば、 電気設備の維持管理が飛躍的に向上します。

さらに、蓄積したビッグデータとAI技術を活用し、設備の予兆診断や保全の自動化につなげていけば、停電点検周期の「6年」という延伸の壁を打開し、さらなる省力化が期待できます。

環境と経営の両立を実現する
GX特高製品の詳細を
ご紹介します。

製品仕様、温室効果ガス削減効果試算例などの資料をご用意しております。

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